ひと言感想

霧乃の問い詰めがことごとく正論で、それで莉子を追いつめてギフトの使用を合意させるようにし向けるくだりは圧巻。莉子は霧乃に対して悪意はないものの不誠実だったので追いつめられるのは半ば自業自得なので、個人的には莉子を可哀想と思うよりは霧乃に共感してしまった。

貴子についてはこれまでの話でちょくちょく瑞穂と絡ませていたし、まりやについても瑞穂の世話を焼いているシーンが何度もあり、これらの積み重ねが今の二人の行動に結びついているので、話の展開が非常に自然に見える。ただ、瑞穂が二人を異性として意識している描写がほとんど無いので、どちらを選んでも説得力に欠けそうな気がするが、残り2話でそのあたりは上手くやってくれることに期待したい。

舞台を東南アジアの架空の都市ロアナプラから日本に舞台を移しただけなのに、ホテル・モスクワが暴力団の事務所を襲撃すなどの暴力的なシーンで受ける衝撃が強くなるのには驚いた。舞台を普段の生活とは世界にすることで生々しさとかどぎつさが緩和されるのは知識として知っていたが、これほどとは。
ロックの自宅訪問で薄々と感じていたが、日本を舞台にしたこのシリーズはロックの立ち位置を決定させる話になりそう。で、そのための仕掛けとして登場するゲストキャラが揃いも揃って不幸な結末にしかならなさそうなので、作者も残酷な話を作るものだと思った。